「女子高生って元気なんだなぁ…」

雅ちゃんが大人しいから、なんか変な生き物見てるみたい。


なんて、失礼な事を呟く鷹野も。
いちいち笑みを向けるのを怠らない。


それは職業柄、染みついたものなのか、天性のものなのかは解らないけれど。

友典にはただ、軽薄に思えるだけだ。




「友典のクラスは何やってるんだ?」


雅を追ってて大丈夫なのか、と凱司は問う。



「うちは…アームレスリング大会…を…………」

だから、俺は別に居なくても大丈夫です。





「……お前、手ぇ抜いたな?」

「…いえ、そんな事は」


片眉を上げて笑った凱司から、僅かに目を逸らした。


確かに、こういう事の時間を確保する為に手は抜いた、と思いながら、友典は。

どこに逃げたのか、雅の水色と白レースの姿を、捜し始めた。