「まだあるよ」
差し出される、もう一皿。
こっちは、シーフードミックスのエビ入り、と。
オロオロと視線をさまよわせた私の目の前に。
『LOVEみつ』
てっ…
ててて…哲!哲!
駄目だよコレ!
ごめん!
ごめんなさい!
萌え死ぬ!
萌え死んじゃう!!
「……だろ?」
「つーか哲、器用すぎる!」
くりくりと箸先で文字を塗りつぶしながら、照れ笑いする私の目の前で。
蜜、昼休みは駄目だよ、時間ねぇもん、と。
哲はわざとらしくセクシーに笑いながら体を乗り出して。
ちゅ、と。
唇を、掠めた。
………
…あ……ぃや…別にそんな意味じゃあ…
…ほ……ほら、せっかくのタコ焼き…冷め…
「タコ入ってねぇよ?」
「…うぃ…ウィンナーチーズ紅生姜焼きが冷めちゃうから!!」
「電子レンジって便利だよな」
べ…っ便利……ッ…
いやああああッ!!!!
そんなつもりじゃ…
そんなつもりじゃなかっ…!!!
私は…ただ………ッ…
……ああああ…なんてこった…
…恐るべし…
……オムライス…LOVE……。
~終わり@自重~ ←