それらは文集としてまとめ、文化祭の日に一冊百円で売り出すのが恒例である。 原作者である翼は、中学の時から気心の知れた友人で 二菜の絵への情熱を一番理解してくれていた。 翼は文章をこよなく愛しているからだ。 「俺は文章で、二菜は絵で伝えたいことを伝える。 やってることは真逆だけど、志は同じだね」 翼はそう言ってくれた。