八代の部屋のドアをノックすると、「はーい」と案外元気そうな声が返ってきた。 「夕飯持ってきました」 「いいって言ったのにー」 「このまま捨てるのもったいないからちゃんと食べてくださいね」 「分かってる。置いといて」 「…入りますよ?」 返事を聞く前に問答無用でドアを開ける。