ゆっくりと、震える手を叱咤しながら便箋を広げて目を通す。 〈二菜、俺は頑張る。頑張って成功させる。 だから待ってて。お前も、いろいろなこと頑張りながら俺を待ってて。 何も言わないでごめんな。 愛してる〉 今度は四行。 さっきの手紙は、お世話になった両親向けだったらしい。