とりあえずそこら中を探した。 近所周辺を走り回り、ケータイに連絡を入れる。 しかし、返事が来ない。 先生、どこ!? どうして何も言わずに出て行ったの…? 声にならない悲しみが、ゆっくりと頭の中を支配していく。 うっかり泣いてしまいそうになり、何とか抑える。 じっと地面を睨む。 「嘘つき…」 嘘つき嘘つき嘘つき。 約束は? 出ていくなら言ってよ。 もう、先生なんか信じない。