「やっぱり味があるなぁ…」
また変なことを言ってる。
二菜は聞かなかったことにした。
「朝ご飯、パンだけど良いですか?」
「うん。つーか作ってもらえるだけで幸せ。ありがと」
しみじみ言われ、二菜は一瞬背筋が凍るような感覚を覚えた。
昨日から何だろう…落ち着かない。
「俺手伝うことある?」
「いえ、大丈夫です。
大人しく座っててください」
「大人しくって…。
お前、俺のこと何歳だと思ってる?」
「精神的にさんさ…何でもありません」
「取り繕うの遅っ!二菜ってさり気なく失礼だよな」
スルーしようとして、手を止めた。
空耳だろうか。