一条の問いに、翔悟は鼻を鳴らした。 「言いたいことが二つある」 「どうぞ」 「一つ、お前たち付き合ってないだろ。 二つ、こそこそ隠し事してんのバレバレだ。大人なめんな。 三つ、俺は二菜のこと幸せにできる。つーかする」 以上、と切り上げると一条はしばし沈黙した。 そして、口を開いた。 「先生」 「何だ」 「一つ増えてます」 「深く考えるな」