反射的に、翔悟はコップを掴んだ。



そのまま一条翼の頭と言わず顔と言わずぶちまけてやりたかった。





が、寸前で思いとどまりそのまま水を飲み干す。





「今、俺にぶちまけようとしたでしょ」



冷静そのもので尋ねる一条に翔悟は水を吹きそうになった。


慌てて言う。




「ち、ちげーよ!強烈に喉が渇いただけで、」



「コーヒーとかだったら全力で逃げるけど、水なら乾かせばいいやって構えだったのに」



いいのかそれ!?



「で、水ぶっかけようとするほどの何に腹が立ったんですか?」