八代は常に、どこか本気ではない。 投げやりというか適当な面がある…生徒たちや先生に対しても。 何より、ヘラヘラしてるのに目が笑ってない。 「ところで二菜は、学校ではどうですか? ちゃんと勉強してますか?」 「はい。真面目に僕の話を聞いてくれてますよ」 …ほら、やっぱり。 堂々と言うことではないが、二菜は八代の授業をマトモに聞いたことなど一度もなかった。 大概、ノートの中身は絵で埋め尽くされている。