静かな保健室に入ると、神谷は優雅に椅子に腰掛けた。



そのまま、「で?」とこちらを向く。



「別れたの?」



腹が立って黙り込むが、二菜の様子に神谷は満足そうに頷いた。



「ふーん、別れたんだ…。
もういいわよ、教室戻りなさい」



二菜は教室に行こうとして、足を止める。


そうだ、この人にはまだ言いたいことがある。