「おい、待てこら!挨拶くらいしろよ」



駆け寄って肩に触れようとすると


「触らないでください」

と冷たい一言。




…すげぇ傷つく。

この前は自分から抱きついてキスしたのに。



「何ですか、バ…先生」


「…今バカって言いかけただろ!?」


じゃなくて。



「昨日のこと、」


「行ってきます」



翔悟を一度も見ることなく、二菜は早足で去ってしまった。