部活を終え家に帰ると、八代は腕を組み既にこの状態だった。
八代と別れる覚悟を固めていた二菜にとっては予想外の展開だ。
──これから怒られる予定だったのに、もう怒ってる…
怒られる予定というのも変か、と思い直していると。
「俺が見たのは本物か?
それとも保健医が合成した悪趣味画像か?」
「バカなあたしにも分かりやすく説明してもらえますか?」
何が言いたいのか全く分からない。
八代の先程の屈辱的な発言を、敢えて使って皮肉に尋ねると
八代は不機嫌さに輪をかけたようだった。
「神谷先生が見せた、お前と一条が抱き合ってた写真はあれは、」
「ああ…何だあれか」
ようやく合点がいった。