「ここは広いし空き部屋もある。

さっき責任者として但馬家全員に頭を下げてきた。

後はお前1人、納得してくれたらいい」




はい…?
 



担任を見つめると、奴は深々と頭を下げてきた。


「しばらくご厄介になります。
ふつつか者ですが、どうぞよろしくお願いします」


後半は新婦の初夜時のセリフというやつだろう。

いや、待て。





「お母さんたちは何と」

「お前の担任なら安心できるって」



安心するなよ。





二菜の不安そうな表情を見た八代は、

「安心しろ、但馬」と温かい笑顔を浮かべる。