始まりは唐突だった

5歳にも満たない頃、家に、黒服を纏い薄手の紺のコートを着た集団がやってきた

《あなた様が…カルエラ様ですね》
トップに立つ装飾品を纏った男が口を開いた

<そうだけど…?>

その言葉で目の前に立つ集団が全員膝間付いた

《我々と共に来ていただけますか?――》

《何しに来たっ!!》<…父さん>

話はわからない
父も母も俺を庇う様に立っていた