本当になんなんだろう と、不安になっていると 「麻央!」 その声を聞いて、すごく安心した。 「千里!」 まるで、迷子になった子どもが 母親を見つけた時みたいに駆け寄った。 「…………」 千里の表情からも、いつも通りではないことが伝わった。 「……とりあえず、来て」 緊張した表情の麻央に腕を引かれて教室をでた。