「じゃあ、行こうか」 私の家の方向を指差して進み出す。 「えっ?篠田くん?」 慌てて篠田くんに声をかける。 「ん?」 立ち止まって首を傾げる篠田くん。 やっぱり、優しい目で。 「家、あっちじゃ……?」 「うん」 コクンと頷く。 「じゃあ……」 ここでお別れだよね?