「と、とりあえず帰ろっか!」 いまだに口元を抑えてる篠田くんが立ち上がる。 確かに、そろそろ帰らないと。 「あ、これ……」 肩にかかってたブレザーを篠田くんに渡す。 「ありがとう」 ほんと、こういう優しさはずるい。 かっこよすぎるよ。 「あ、どういたしまして」 ニコッと笑うと篠田くんも笑って返してくれる。 ……ダメだ。 好きすぎる。