「王子様の登場だね~」 ケラケラ笑ってそう言う高畑くん。 王子様って…。 確かに、王子様みたいだけど…。 不意に篠田くんと目があった。 それだけで心臓がうるさいくらいバクバクなる。 苦しいのに、愛しい。 篠田くんの視線が私から、私の隣に移った。 篠田くんの視線は、私の隣にいた高畑くんに向けられていた。