「いや……っ!」


いや……


誰か、助けて――




目を瞑って、助けを求めた瞬間。




「はーい。そのきたねぇ手を離そーか。」




いきなり頭の上から降ってきた声。


掴まれてた手が解放され、
鈍い音がしたと思い、顔を上げると
私の手を掴んでた男の子が吹っ飛ぶ。



一瞬、何が起きたのか理解出来なかった。