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んー……このぐらいかな。
見渡せばあまり変わっていない部屋。
もともと荷物は少なかったから、当たり前といえば当たり前なんだけど。
「満月、終わったか?」
「うん」
振り返って頷きを返す。
じゃあ行くぞ、と言って私のバッグを持った太陽の背中を慌てて追った。
「太陽、私自分で持てるよ」
「満月は怪我人だろ」
いくら自分で持つと言っても聞かない太陽。
うーん、過保護すぎると思うのは私だけなのかな。
痛みもないし、もう怪我なんて治ったのに……
まぁ太陽がそれで納得するならいいか、と考え直す。
玄関につくと双翼のみんなと、冬麻さん、春花さん、暁さんがそこにいた。
「短い間でしたが、お世話になりました」
ぺこりと冬麻さんたちに頭を下げれば、ぽんと肩に手を置かれた。
「顔をあげなさい」
穏やかな声に従うと、不思議な笑みを浮かべる冬麻さんがいた。
その隣には優しい表情の春花さん。
「また、いつでも好きなときに来なさい」
「え………」
本気で驚いた。
まさか修羅様がそんなことを言うなんて思ってもみなくて、思わず目を見張る。
でもその瞳は嘘のない真っ直ぐな瞳で、私の方が困惑してしまう。