この空気で言う台詞ではないと思うけど。
「ほら。すごい殺気こもった目で見てる」
クスクスとマナさんは笑うけど……笑いごとじゃない。
太陽たちは全国No.1の族の幹部。
強いんですよ?
あー……でもかな兄と音兄曰くマナさんは強いらしいからな。
かな兄たちが言うぐらいだし……大丈夫だよね。
「お待たせ」
声のした方を見ると袋を持った音兄、後ろにはかな兄と大ちゃんがこちらに歩いて来るのが見えた。
二人とも、笑いの発作治まったみたい。よかった。
「これからどうしようか」
「うーん……」
目当てだった水着も買ったもんなぁ。
「あ。予定ないんならさ、久しぶりに奏と音の家で飲もうぜ!」
「お、いいこと言うじゃねぇか大樹。そうしようぜ、音」
「僕はいいけど…」
ちらり、と音兄は私とマナさんを見る。
私はともかく、マナさんはお店があるからね。
「大丈夫だよ。店は休むから」
ニコリと笑ってマナさんも飲み会に参加希望。
……マナさん、いいんですか。そんな簡単に休んで。
疑問には思ったけど、ここは敢えてそれを無視することにする。
「じゃあ私も参加しようかな」
「よっしゃ!奏、酒買ってこうぜ」
「おぅ!久しぶりに飲み比べといこうか」