歩きながら話していると、水着売場に到着していた。
もともとかな兄と音兄に選んでもらうはずだったけど、いつの間にか流れで大ちゃんとマナさんにも選んでもらうことになっていた。
まぁ大ちゃんもマナさんもセンスいいし、自分で選ぶのも面倒だからね。
私は特にすることもないので試着室の前に待機していた。
その間も刺さるような視線が……いい加減やめてほしい。
十分後、みんなはそれぞれ選んだ水着を持ってきた。
「よし、じゃあこれ試着しろ」
「はーい」
まずはかな兄の水着から。
かな兄の選んだ水着はパステルイエローのビキニ。
さっさと着替えて試着室を出る。
「どう?」
「んー…ちょっと違うか」
「満月ちゃんには派手じゃないかな」
「確かに」
「却下だな」
最終的に却下って……自分で選んだ水着じゃないのかかな兄。