一体みんな何をしているんだ。



「まぁ、ここは気づいてないフリをしてあげるのが優しさっていうものだよ」


「音兄……」



もはや突っ込むのも面倒だということですか。



「ま、いっか」



せっかくの買い物だし。


気にしないようにしよう。



「じゃあせっかく来たんだし、満月の生活品でも見に行くか?」


「いいの?じゃあキッチン用品が見たいな」


「それならあっちにあったよ」



音兄の指した方にみんなで歩いて行く。


迷ったけど、そこで小さめのフライパンとお皿を何枚か買うことにした。


もちろん、かな兄たちの奢りで。


お皿を見ている間ももちろん、後ろからみんなの視線が……


気にしないようにしようとは思うけど、いくら何でもあれだけ見られれば気になる。



「気になる?」


「うん……」



私は人一倍視線とかに敏感だから……気になって仕方がない。


今かな兄がお会計をしているので、私たちはお店の外でかな兄を待っているところだ。



「満月、ちょっといい?」


「?」



何が?という意味を込めて音兄を見る。