『それ、太陽には言った?』


「ううん、まだ。というか反対されそうだったから涼に説得してもらおうと思ったんだけど……」



今思うと図々しいかな。



『分かった。太陽には僕から言っておくよ』


「い、いいの?」



案外あっさり。はっきり言って拍子抜けだ。



『ふふ、任せておいて』


「……じゃあ、よろしくお願いします」


『うん。おやすみ』



涼はそう言ってどことなく楽しそうに電話を切った。



……なんだろう。


違和感、と言うかなんというか……うん、変な感じ。



「ま、いっか」



お許しはとれたわけだし。




明日は久々にかな兄たちと買い物だ。


ちょっと楽しみ。


でも最後の涼は……考えないようにしよう。



海の準備は一時中断しておいて、私は明日の準備をする。


せっかくだし、去年かな兄たちにもらったあの服着ようかな。


着る機会なんてこういうときしかないし。




服を準備して私はベッドに入る。


寝坊しませんように、と思いながら私は眠りに落ちた。