倉庫から家に帰ると一つ、重大な問題に気づく。
「水着がない」
海に行くのは三日後だというのに、楽しみすぎて私はさっそく準備をしていた。
と言っても大したものはないけど。
……散々莉都のこと子供だと思っていながら、私も結構子供かも。
って、今はそんなことどうでもよくて、
「水着どうしよう……」
買いに行かないといけないなぁ。
明日予定が空いてたら、かな兄と音兄に連れて行ってもらおうかな。
ついでに水着も選んでもらおう。
さっそくお願いしようとかな兄……はいろいろと面倒なので音兄に電話をかける。
『もしもし?』
「あ、音兄?満月だけど」
『珍しいね。どうしたの?』
「うん。実は……」
私は太陽たちと海に行くことになったことを言い、水着がないから選んでほしい、ということを音兄に言う。
「と、言うことなんだけど、明日空いてる?」
『ふふ、もちろん、空いてるよ』
「よかった。じゃあ明日頼んでもいい?」
『うん、分かった。奏にも伝えてもおくね』
「お願いしまーす」
明日の朝着いたらまた電話する、と言って音兄は電話を切った。