ゆっくりと振り返るとニッコリとした顔の莉都がいた。
それに続くように涼や蒼介、朱雀が中に入ってきた。
「ごめん太陽。遅かった?」
「いや、大丈夫だ」
太陽の方を見るともう顔はいつも通りだった。
「よかった。言われた通り下に全員集めといたから。欠席してるやつはいないよ」
「わかった」
涼と太陽の会話にさっぱりな私は頭に???を浮かべていた。
「やっとみぃちゃんがボクたちのお姫さまになってくれるね〜!」
私から離れた莉都は何故か片手にアイスを持っていた。
……質問。どっから出してきた。
そんな疑問の目に気づかない様子でアイスをパクパク食べる莉都。
あっという間になくなってしまった。
「行くぞ」
「えっ?」
いきなり太陽に手を引かれてまた部屋の外に出る。
はっきり言ってまたあの視線を浴びるのは勘弁したい。
「どこ行くの?」
太陽に言っても無駄だということに気づいた私は後ろから着いてくる涼に聞いた。
「双翼のメンバーのところだよ。お姫様のこと、みんなにお披露目しないといけないからね」
「…………」