「大丈夫か?」


「、え?」



急に太陽に話しかけられたので一瞬、反応が遅れる。


太陽を見ると少し心配しているような色を瞳に映していた。


どうしてそんな目で見ているのかが分からなくて、私は頭に「?」を浮かべる。



「さっき、下で奴等に会ったとき、ちょっと困ってるように見えた」


「…………」



それって、一応は私のことを心配しているってことでいいのかな。


……なんか、かな兄や音兄以外の人に心配されるのってすごく久しぶり。


なんだかくすぐったい。



「ふふっ……確かに少しだけ反応には戸惑ったけど、全然平気だよ」



くすぐったい気持ちのまま、笑いながら言うと太陽は一瞬固まってそうか、と言った。



顔、赤い……?



「…見んな」



じっと見ていると太陽に注意(?)はされたけど、やっぱりどうして赤いのか不思議なので聞こうと思ったときに思いっきり扉が開いた。



びっくりして振り返ろうとすると……



「たっだいまぁ〜!!」



と言う声といっしょにぎゅうと抱きしめられる感覚がした。


……何がおこったのか、いまいち把握できてはいないけど、この声と甘い香りは覚えがある。


とりあえず、



「……おかえり?」


「うん!ただいま」