「よし、じゃあ解けた人は103ページの問を解け~」
先生からの指示が出たし、周りの人はみんな解けたので問にとりかかることにする。
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「…佐々木くん。解けない…」
√が2つも出てきたよ。
これはさすがにありえない。
「えー解けないのー?勝った♪」
にやつく佐々木くん。
やけに嬉しそうな彼の様子に不満しか感じない。
「…いい。自分で解く。」
私は口を尖らしつつ言うと、
「え、うそうそ!
これは難しいよな。
教えてやるよ。」
と、結局は教えてくれる優しい一面を最近はよく目にするようになった。
「…で、ここからこうしてー、こうやってみてみるとー…」
意外と説明も上手で、そして彼は褒め上手でもある。
「佐藤、ここまで出来てるじゃん。惜しいなー」