思いもよらない答えが帰ってきた。しかも、よく見るとさっき下駄箱でぶつかった人だ。

「いやいや、私の席だし。」

「つまんねー奴。」

すっごいムカついたけど顔は笑顔のまま。
問題が起きないようにとにかくニコニコしといて楽しい中学校生活にするんだから。

やっと席に着けた。
筆箱やメモ帳を机の中に入れて整理している時に先生が教室に入ってきた。
みんな慌てて席につく。

「じゃあ点呼をとりまーす。相谷由美、今井直樹……金井奈々美……日向美沙、宝生美佳子……山下輝……」

ふと横を見るとさっきの人がいる。まさかの隣の席?
あの人山下輝って言うんだ。

「つーことでよろしく!」
「あ、うん」

なんでこんな人の隣なんだろう…
よろしくって言われても…

そんなこんなでホームルームが終わり、無事入学式も終わった。

「では下校の時間です!あ、そういえば言うの忘れてたけど、私の名前は柏木美月です。今日からあなたたちの担任よー。ではみなさん、さようなら。」

先生は面白そうで良かった。
楽しい学校生活になるといいな。

「じゃあ、美沙、帰ろっか!」
「うん!」

奈々美といるとなんか安心できる。
私たちは再び混み合うであろう下駄箱へと向かった。