加奈子は泣きそうな顔をしながら、私を抱きしめた。



「もぉー、心配したんだよー。
朝屋上に行ったっきり帰ってこないしー
それに、あいつ朝から不機嫌だしー。」




なんだか、加奈子に申し訳ない気分になった。



え?


でも、あいつって?




「加奈子?
あいつって誰ー?」