これだと、彼女の学業に支障が出る




こういう時は、あたしには奥の手がある




いや、奥の手と言えない




この仕事を始めてから幾度となく使ってきた





いじめハンターの特権だ






あたしは、佐川香織たちと別れ、人気のない空き教室地帯にやってきた






そこで、あたしは、電話をかける






『はい、もしもし』





「如月さん?牧原ですけど」





『あ、希望ちゃんか!どうかした?』





落ち着きが伺える低くて優しい声…




安心するなぁ…




あたしのことを救ってくれたのは彼だから






あたしの生きる意味を与えてくれたのも彼







あたしの、大切な存在だ