行為が終わると、
いつもと違った感情が生まれた
“罪悪感”
この言葉が一番ピッタリだ
雫の顔が忘れられない
「じゃ,またな!」
そんな安っぽい笑顔を
私に向けないで
『あんたなんか…』
「ん?なに?」
『あんたなんか大嫌い!』
ガチャッ
私は言い捨てると
急いで校舎の中に入った
裏口から教室は
結構距離がある
私は無意識に
雫に電話をかけていた
だけど,何度目かのコールで
お留守番サービスに繋がった
なにょ…
連絡してこいって言ったのは
雫じゃない…
嘘つき…
私は,図書室に向かった
ガラガラ~
私は奥に突き進んだ
「…美雨⁉どした…?」
『タクヤぁ…』
「美雨⁉」
『お願い…抱いて?』
私は逃げたんだ…
「美雨…やめろ」
『なんで⁉タクヤだって私とヤりたいんでしょ⁉…抱いてょ!』
「俺だって抱きたいよ…でも、俺が美雨を抱きたいって思うのは本気で美雨が好きだからだよ…好きだから遊びでもいいって思ってんだよ…」
タクヤ…
本当は気付いてた…
今までだって
ずっと見て見ぬフリをしてきた
「美雨…好きな奴出来たんだろ…?ダイキと同じように好きな人が出来たんだろ…?」
!!!!!
『何でダイキの事…』
「俺…知ってるんだ。ダイキと美雨の事今まで黙ってたのは美雨の悲しむ顔が想像出来たから…」
「俺いたんだよ…ダイキが死んだ時」
え…
あの場には
誰もいなかったって…
『なんで…今さら…』
そうょ…
今さら言って何になるの…?
ギュッ
「美雨…幸せになれょ」
ドキッ
ドキッ
最後の言葉と同じ…
自然と涙が溢れてきた
今でも覚えてる…
ダイキと私は
幼馴染だった…
二人が惹かれ合うのには
時間がかからなかった