リサと書いていると、
ガチャーー。
少し太めのいかつい、アロハシャツを
着てる男が入ってきた。
『おはよう。朝からありがとねー。
えっとー、歩美ちゃんと
リサちゃん?今日はよろしくね』
もう夜の7時だというのに
朝からと言う所で夜の人間だと
実感させられる。
『2人ともキャバクラ経験は?』
『ありません。』
リサはもちろんある。
それから簡単な質問をされたー。
『じゃあ、源氏名何にしようか』
『源氏名…?』
『自分ともう1つ別の名前だよ!
夜の顔の時の自分って感じかなー!
リサはめんどくさいからそのままリサで!』
『リサちゃんね!歩美ちゃんは?』
私は悩んだ。昼の友達とか親に
ばれたくないし、何しろ歩美なんて
地味な名前が嫌だった。
どうせなら新しい自分て事で変えよう。
『私の源氏名は…。
泪(るい)で』
そうしてキャバクラ嬢の泪が誕生した。