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「委員長がボーっとしてっから悪い。
で?手作り?」

「な、わたしは悪くないわよ!
…一応…手作りだけど」

「へえ。卵焼きちょーだい」

「あっ、ちょっと!」



ひょいと卵焼きを取られ、あっという間に神山 大地が卵焼きを口に入れる。



「…美味いじゃん?」

「っ、そお…」



ぺろりと自分の口を舐める神山 大地。
…絶対慣れてる。



「もっと甘いのが好みだなー、俺は」



だったら食べるなって話だろうけど、残り一つの卵焼きも食べる神山 大地。

…わたしの卵焼きが…。



「明日、楽しみにしてるよ。あまーい卵焼き」



そして、自分のパンを頬張る神山 大地。


明日、楽しみにしてるって…。
明日も一緒に食べるってことでしょ?
また、卵焼き食べるって意味でしょ?



「……バカ…」



仕方がないから、甘い卵焼きを作ってあげる。



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