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神山 大地はふっと笑うと、ポンとわたしの頭に手を乗せ、「食おうぜ」と言った。


…神山 大地の笑い方は、いろんなのがある。
憎たらしい笑顔と、無邪気な笑顔と、妖艶な笑顔と…、優しい笑顔。

頭に乗せられた手も、何故か振り払えない。
安心、そんな気持ちがするのは気のせい?


おかしいな…、男嫌いなはずなのに。神山 大地は敵だったはずなのに。



「委員長の弁当、手作りだったり?」

「う、ひゃっ!?」



我に返ると、すぐ目の前に神山 大地の顔。


いちいち近いのよ!



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