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神山 大地は、腰掛けていたベッドから立ち上がって、わたしに近寄ってくる。


不機嫌そうな神山 大地に、ギシリと言う、ベッドが軋む小さな音にさえ反応してしまう。



「委員長は分かってないね。
――女と男の違い」



…へ?
いきなり何を言い出すかと思えば…。



「ど、どういうことよ」

「そのままの意味。
委員長さ、自分と男が闘って、自分が勝つと思う?」

「あ、当たり前よ。だってわたしは、空手初段…」

「それとこれとは別」



どんどん迫る神山 大地は、ついにわたしの目の前まできて。


頭では怖くないと思っても、体がやっぱり反応してしまう。


…男は、怖い。



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