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「ほら。これで冷やせ」

「あ、ありがと…」



ハンカチで保冷剤を包んだものを渡され、素直にお礼を言うと、神山 大地はびっくりしたように目を見開いた後、にやりと笑った。



「…へえ。いくら委員長でも、礼は言ってくれんだ」

「っな、いくらってなによいくらって!わたしだってお礼ぐらい言うわよ!」



なにを言うんだ神山 大地は!
ちょっと素直になった、わたしが間違ってたわ。



「いやだって委員長、俺のこと敵視してるだろ?」

「……」



…まあ、バレてるとは思ってたけど。



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