見えなくなるまで土を被せると
一輝君は子猫たちのお墓に手を合わせた。
私も手を合わせる。
次は元気に育って幸せになれますように。と願って手を合わせる。

柔らかい毛並みと
小さくて冷たい子猫の質感を私は忘れることはないだろうなあ。

それと同様に泣きながらお墓を作ってた一輝君の瞳も
忘れないだろうなあと思った。


土を被せたことによって一輝君の手は
土まみれで爪のなかにまで土が入って
気持ち悪そうだ。