子猫たちのカラダとお守りが
一輝君の手によってどんどん姿を消していく。

細く長い指は最後に小さく残った子猫の体を一撫でして
一気に土をかぶせていった。

雨の雫が頭から髪へ、地面へと伝って落ちていく。

隣にいる一輝君を見ると、同じように髪の水滴が乗っている。

だけど、一輝君は泣いていた。

静かに涙が、顎を伝って落ちている。

私は、一輝君の涙に驚いた。
泣いていたなんて、思ってみなかったから。
そして、胸がギュッと苦しくなった。

その涙にたくさんの一輝君の想いが詰まっている気がして、
なんだか私まで余計に悲しくなって泣きそうになった。

私はなんと声をかけたらいいのか分からず、見ない振りをした。