「茶道部はね、単にお茶を飲むだけの部活じゃないんですね。茶道を通じて、礼儀作法を習得。その習得した礼儀作法を生活に活かせる事を目指しているのね!」

 かおり先生の、ありがたいお言葉でした。

 みきぽは、正座して、聞いていました。

 お茶会も終わり、部屋から出ようとした時、

 「どうだった?」

 ちはるが、みきぽに、聞いて来ました。

 「楽しかったです!」
 「美味しかった!じゃないの?」
 「はい。それもありました!!」
 
 みきぽの言葉に、ちはるは、笑い出しました。

 「みきちゃんって、楽しいわね!」
 「そうですか?」
 「そうですよ!!」

 ちはるの笑いが、大きくなりました。

 「みきちゃんは、入部どうするの?」
 「入部します!!」
 「ありがとう!!」
 
 みきぽは、担任の先生が顧問で、先輩のちはるも、楽しい人だったので、茶道部に入部を決めました。

 「ちはるさん!」
 「どうしたの?」
 「これから、呼ぶ時は、みきぽって呼んで下さいね」
 「みきぽちゃんね、可愛いわね!!」

 みきぽは、ちはるとは、仲良くなれると、思いました。


 体験入部も終わり、1人で帰る、みきぽ。
 
 学校の正門から出ると、前から3人(男子2名、女子1名)が、歩いて来ました。

 

 「あやの、今からどこに行くつもり?」
 「俺が、いいとこ知っているから、行こうよ!!」

 二人の男子が、1人の女子に声をかけていました。

 「どこに行こうと、あたしの勝手でしょ!!」

 あやのと呼ばれていた女子は、さっさと歩いて行きました。
 二人の男子は、慌てて、後をついて行きました。
 
 
 その様子を、みきぽは、ずっーと見ていました。

 「あの3人って、どういう関係なんだろう?」

 みきぽが帰る方向の、正面から、3人が歩いて来ました。

 そして、その3人が、みきぽを通り過ぎた時

 突然

 「あっ!!みきぽ久しぶり!!!」

 あやのが、みきぽに声をかけました。

 みきぽも、声をかけられたので、振り向きました。

 「やっぱり、みきぽだったね。久しぶりだねーーー」

 「あっーーーはいーーーー」

 突然だったので、みきぽは驚きました。

 (この人だれ???わかんないーーー)

 (でも、名前を知っていたからーーー知り合いなのねーー)

 みきぽは、だれか?いろいろ考えましたが、わかりませんでした。

 (全部資料読んでなかったからなーーー)

 (どうしようーーー?????)

 (どうにかーーーうまく合わせちゃをーーー)

 みきぽに、出来るのか?

 「みきぽ、ちょっと会わない間に、大きくーー」

 あやのは、言いかけて

 「そんなに大きくはならなかったんだね。でも、久しぶりに会えて、嬉しいよ!!」

 「あたしも、久しぶりに会えて嬉しいです!!!」

 みきぽ、うまく、合わせれるかな??

 あやのは、制服姿の、みきぽ見て

 「みきぽ、この高校に入ったの!」
 「はい」
 「あたしも、この高校だったのよ!」
 「じゃあ、先輩ですね!!」
 「みきぽが、後輩になって、嬉しいよ!」

 ふたりの会話がはずんできた頃

 「あのーーーー」

 あやの、の隣にいた男子のひとりが

 「長く、なりそうですか?」

 「あっ、ごめんねーーー」

 あやのは、そう言うと

 「みきぽ、今日はこれから行くところがあるからーー。またね!!」

 「はい」

 あやのと、男子ふたりは、一緒に行きました。

 みきぽは、大きく手を振って

 「ばいばい!!」

 あやの達が遠くになると、あわてて、鞄の中からタブレットを出して見ました。

「なるほどねーーーー」

もうちょっとで、ばれるところでした。

さて、帰宅です。帰りの中で、今日は必死で勉強する、みきぽでした。


「あれ?」

スマホを見ると、メールが来ていました。

メールの差出人は、天使の先生からでした。


みきぽ、少しは慣れましたか?
では、まず1つ目の課題を、連絡しますね。
担任の、かおり先生の夢の実現に、協力して下さい 。
かおり先生は、教師と言う、夢は実現しましたが、もう1つ夢があります。
それは、小説家になる夢です。
本を読むのが好きで、国語の先生になりました、読むだけではなく、自分で小説を書くと、夢があります。
みきぽ、どうか、かおり先生の夢の実現に 向けて頑張ってください。
PS 高校の授業も本格的に始まります。ちゃんと勉強してくださいね。くれぐれも、居眠りしないように。


 「いよいよ、課題かーーー。がんばらなくっちゃーーー!!」

 みきぽは、意気揚々と帰りました。


 「ただいま!!」

 「おかえり」

 母がいました。

 「さっきね、あやのちゃんから電話来たのよ」

 「あやのちゃんとは、学校から帰る時、偶然会ったばっかりだけどーーー」