そしてついに、電車がやってきた。
二度と帰ってこれない訳じゃないけれど…寂しいなと思う。
「妃奈、体調にはくれぐれも気をつけること。
ご飯もしっかり食べなさいね?
またおかずとかそっちに送るわね。」
「休みの日は帰ってこい。
…しんどかったら別にいいけどな。」
「ママ、パパありがと。
頑張ってくるね。」
ママとパパに別れのハグをした。
二人の子供で本当によかったと感じる。
両親とのハグが終わってから、遊佐に抱きついた。
遊佐も私の事を抱きしめてくれた。
「まともに付き合い始めたのは今日。
それでもお前に言っておきたい。
…俺と結婚してくれ。
立派にお前を支えていけるようになった時、俺とお前の二人で人生を歩んでいきたい。」
「結婚……いきなりだね。
…これも契約なの?」
いきなりのプロポーズに涙目になりながらも、クスクスと笑いながらふざけ半分で遊佐に問いかける。