彼は人間を酷く嫌うようになった。

やがて、事件が明るみに出て義明はその真相を知った。
『同情など必要ない。』
そう言って案ずる言葉全てを切り捨てた。

そして、雅之と再会する。
彼にとっては初めて父を見ることとなった。
怪訝そうな顔をしていた雅之に対して、景之は冷淡だ。
息子である雅之を物である認識をするような態度で見て、“汚れた人間の血”と言い放った。
それは、薫への憎しみか
人間に愛想を尽かしたのか
それはわからない。

遂にその数日後に事件が起こる。
国王として政治をするようになった一正は義明を呼び出す。
その内容は、“研究所を滅却せよ”ということだ。
魔女の一族の研究により、批判を浴びた為に景之は未だに謹慎をしていた。
なので、詳しくは知らない。
だが、“研究をやめ、全て滅却するか、死を選べ”と言われたらしくはあった。