それからは月雲がくっついてまわって困ったものだった。
王はというと微笑ましそうに見ている。
『雅之さん!雅之さん!!』
『……煩い。』
鬱陶しそうに払うもついてくる。

王が代わり、次の国王になった。
その国王はひどく横暴で気に喰わないものは即座に処分する。
何度も、家臣や傭兵を殺してきた。
月雲の番もそう遠くはない。
そう薄々感づいていた。