黙って、話を聞いた。
『きっと、変わりたいんだ。こんな、死にたがりを……だれかに、必要とされるように。』
『ならば、かなっている。』
はっきり、間髪入れずに言った。
『貴様は俺の生き様を変えた。感情を寄越した。故に、貴様は俺にとって必要となった。』
“不満か?”と問う。
月雲ははにかんで、“有難う”と言った。