あの日の青くて大きくて広い空がもたらした悲劇。

あの青空はあたしを裏切るかのように一瞬で世界を冷たくした。

自分の存在が迷惑だと感じた。

自分だけかもしれない。

迷惑だと感じたのは。

でもなによりあたしにとって迷惑な存在は木内の方だった。

「うちの衿佳取らんといてよ…。」

そんなたった一言があたしの心に大きな傷を付けた。

その傷は治らない。