『…あんまりお金稼げなかった』
『うん』
『でも干し肉はまだ結構あるから』
『うん』
『安心してね。またすぐに良い街が見つかるよ』
『………』
『ミカヅキ』
『……油は?』
『………』
『もうあんまりないんでしょ?』
『うん…』
『なんで肉ばっかり買ったのさ!アンが働いてるんだから、自分の為に使ってくれよ!』
『だって…』
『僕は君の重荷になっているのかい?』
『そんな事ない!ミカヅキは私の命の恩人で!親友で!ミカヅキがいなかったら私はきっと何も出来ずに終わってたから…』
『僕はアンに恩なんか売ってないよ』
『うん…』
『常に対等に在ろうよアン…そんな君を見てると僕が辛いんだよ』
『……ごめんね』
『謝られても困るよ。今は僕が言うべきなんだ。ありがとう、アン』
『…うん』
ミカヅキと一緒に旅してきてよかった。
私が人間だったなら、きっと泣いてた。