さっきニタニタしてたのは、告白だって
わかっていたからなのか。



「もしかして俺が告白されるって、わか
ってたの」


「いや気づいてないのお前だけ!ていう
かいい加減慣れろよ。もう何度も呼び出
されてるだろ」



呆れたようにそう言う磯部。



そう。夏休みが終わった辺りから、自分
で言うのもなんだけども、何故か女の子
によく話かけられるようになった。



別に嫌じゃないけど、人見知りな俺は、
初めはなにかの嫌がらせかとも思ったく
らいだ。



そんで、初めて告白をされたりもした。



その時はビックリしたし、物好きも居る
んだなあ、と思ったくらいだけど。



「お前、……ここ数ヶ月で、何人に告白
された?」



やけに神妙な顔つきで、そう訊いてきた
磯部。



「……じゅ、10人……くらい?」