寒いからか、顔を真っ赤にする彼女。



ていうか俺に、なんの用事だろう。はっ
きり言っちゃうと、名前だってうろ覚え
なんだけど。



伊藤?……後藤?……そこら辺だっけ。



うーん、と悩んでいると、目の前の彼女
が急に、ガバッと頭を下げた。



「好きです!」


「えっ!?」




ななな、なんだって!?


急に何を言い出すんだ!も、もしやどっ
きりですか。「大成功ー!」って看板で
も出すんですか。



「その、最近……岡田くん、カッコいい
し、気になってて……」


「……っ」



女の子の言葉に、顔が熱くなっていくの
がわかる。



「気付いたら、好きになってて。……今
、付き合ってる女の子居ないんだったら
、付き合ってくれませんか……?」



そう言って俺を見上げた瞳に、その言葉
が本気だと知る。