だけど美海が彼女とか、あり得ない。考
えても見ろあの美海の彼女だぞ?……う
はぁ、恐ろしい!



命が幾つあっても足りない気がする。い
やでも、彼氏には甘えたりするのか?て
いうか彼氏、居ないのか?



あんだけ可愛いんだから、いても変では
ないと、思う。



そう考えたときに、ふと胸が痛んだのは
、気にも止めなかった。



そして、八月最終日。



「それじゃあ、お世話になりました、博
人さん」



大きなバッグを手に、ニッコリと微笑む
美海。



今日は、美海が帰郷する日。



……ていうか俺にはお世話になりました
って言わないの??あ、世話になんてな
ってねーよっていう事ですか。



こっちは散々な目に遭ったのに。



蹴られたり殴られたり殺されかけたり…
…よく生きてこられたな、俺。